所長挨拶 (記念事業趣意書)

 平素より、核融合科学研究所の活動へのご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。皆様方におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、本研究所は、2019年5月29日をもちまして創立30周年(土岐市移転22周年)の大きな節目を迎えることになりました。本研究所は、全国の大学等における核融合研究推進の中核を担う大学共同利用機関として、1989年5月29日に名古屋市内に創立され、土岐市内での実験研究に向けて1990年に超伝導プラズマ実験装置・大型ヘリカル装置(LHD)の建設を開始しました。LHDは、研究所が1997年7月の土岐市内への移転を終えた、同年12月に8年の建設期間を経て完成し、1998年3月に最初のプラズマ実験に成功しました。以降20年間、本研究所は、数々の重要な研究成果を挙げ、名実ともに世界のヘリカルプラズマ研究のフロントランナーとしてプラズマ物理・核融合研究の発展に貢献してきました。
 また、この間、20年以上にわたり東濃から世界へ最先端の研究成果を発信するとともに、地域の方々のご理解、ご支援のもと、2017年3月から学術上大きな節目となるLHDによる重水素実験を開始し、核融合発電の実現に必要な条件の一つであるイオン温度1億2,000万度を達成することができました。これもひとえに皆様からの格別のご支援とご高配の賜と深く感謝し厚く御礼申し上げます。
 このような節目に当たり、今後の一層の発展を祈念し、本研究所の未来に向けた取組みとして、創立30周年記念事業を実施することといたしました。記念事業では、本研究所の新たな取組みとして「核融合エネルギー研究推進基金」を創設し、募金活動を実施することで、核融合研究を推進するための人材育成事業や、研究環境等の一層の充実を図る施設等整備事業、研究成果等を社会に発信するアウトリーチ活動等を行いたいと考えております。
 皆様方におかれましては、本研究所が創立30周年を機に更に飛躍していくためにも、是非ともこの趣旨にご賛同いただき、格別のご支援を賜りますようお願い申し上げます。また、本研究所の更なる発展のため、今後ともお力添えをいただきたく、心よりお願い申し上げます。 
2018年9月
核融合科学研究所長
 竹 入 康 彦