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専門高校の技術研修協力(日本版デュアルシステム)

平成21年度 デュアルシステム(多治見工業高校)

  1. はじめに
    多治見工業高校では平成16年度より文部科学省から「日本版デュアルシステム」についての研究指定を受け3ヵ年計画で研究を推進してきた。「デュアルシステム」は、元来学校(理論)と企業(実習)の二者が共同して生徒を一人前の職業人に育ててきた西ヨーロッパの伝統的な教育制度であり、これを日本の教育制度に適合する形で導入しようとするものが「日本版デュアルシステム」である。このシステムはインターンシップと違い、2週間以上におよぶ長期の派遣実習であり、その目指すところは、学校では難しい「高度な知識・技術」の習得や「勤労観・職業観」の育成、さらに生徒自身の「進路設計」への指針等にあり、ゆくゆくは地域の担い手となる技術者養成を期待するものである。研究所では平成17年度からこのシステムの受入れ先として多治見工業高校に協力しており、多治見工業高校の「日本版デュアルシステム」としての活動終了後も高校の要請により引き続き「研究者・エンジニアとしてのモノの見方、考え方を育成する」ということを主眼において生徒の受入れを行っている。5年目を迎えた今年度は電子機械科の3年生4名を受入れた。テーマは「自立式同軸2輪車の製作」とし、4月末から1月中旬までの金曜日午後2時間程度を中心として合計23回実施した。
  2. 概要
    第1回は4月24日に実施した。今年度のテーマの決定とスケジュールの確認を行い、NIFSオープンキャンパス、学科内発表会及び卒展での展示と発表を目標として進めることにした。自立式同軸二輪車は核融合発電施設等の広い敷地を持つ施設においてメンテナンスや警備に有効な乗り物として今後広く使われることが考えられる。セグウエイやトヨタ自動車が開発したWingletがすでに知られており、第2回はインターネット等から入手したこれらの機器の資料をもとに研究所職員から機能等の概要を紹介した。これを参考に製作イメージを生徒に作成させた。このイメージをもとに手持ちのモータや車輪で試作機を製作した。10回目には試作機の走行試験から得られた経験、ダンボール製モックアップの製作や研究所職員との議論から得た情報等をもとに部品の設計図を作成した。次の回にこの設計図をもとに製作担当者に部品の製作を依頼した。次の3回は制御回路の検討を行い、部品ができあがったところで組立て作業を実施した。組立て作業が完了して走行試験ができたのは11月14日の研究所オープンキャンパス前日にであった。オープンキャンパス当日実機の展示と走行試験の模様を映像で紹介した。この後は、走行試験後に問題になった部分について改良作業をするとともに高校での学科単位で行われる発表会と卒展に向けた資料の作成及びまとめを行った。
  3. まとめ
    今年度は「自立式同軸二輪車の製作」という新規のテーマに取り組んだ。なにも無いところから生徒たちがイメージを作りそれを具現化するための議論や設計図の製作、部品の調達、組立てそして走行試験までの一連の過程を経験できたことは生徒にとって非常によい経験になったのではないかと思う。社会に出てからこの経験が少しでも生かされることを期待したい。今年度製作した自立式同軸二輪車は1号機であり制御回路を含めたくさんの改良点があることが判っている。これらの問題点の改良は来年度に引き継ぐことにした。
photo:組立て作業の様子 photo:走行試験の様子
組立て作業の様子 走行試験の様子
photo:オープンキャンパス発表・展示 photo:平成21年度メンバーと1号機
オープンキャンパス発表・展示 平成21年度メンバーと1号機

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