<E-Mailによる情報 No100>
核融合科学研究所 >> 研究・実験情報 >> 研究活動状況 >> 核融合科学研究所LHD(大型ヘリカル装置)実験・第13サイクル実験中間報告  

平成21年11月27日

核融合科学研究所LHD(大型ヘリカル装置)実験・第13サイクル実験中間報告

 

  大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 

核融合科学研究所

 

大型ヘリカル装置(LHD)は平成10年度の実験開始以来、13回目となる第13サイクル実験を実施中です。この第13サイクル実験は今年の10月1日より開始し、12月24日までの予定で、実験装置の機能を最大限に活かした世界最先端の新しい実験を進めています。今回、これまでに約4000回のプラズマ放電実験を実施しており、得られつつある成果などについて、簡単に中間報告させていただきます。

実験の進展は、新しい試みを重ねることによってもたらされますので、そのためには実験結果の物理的な理解だけでなく、新しいハードウェア整備が必要です。この第13サイクル実験前には、マイクロ波を用いた電子の加熱手段(電子サイクロトロン共鳴加熱)と冷凍固化した水素の粒をプラズマの燃料として入射し、密度を上げる手段(ペレット入射)の増強を行いました。これによって、これまでよりも高い電子温度や高い密度状態の実現とその維持ができています。重要なことは、このように性能の向上したプラズマを新しい研究対象として、精密に計測・診断し、背後にある物理機構を解明することです。高い電子温度の実験では電子がどのようなエネルギーまで加熱されているのか、高い密度の実験では、鍵となる周辺での中性ガスとプラズマの交換に磁力線の形がどのように影響を与えているのか、などの課題に取り組んでいます。実験は全国の大学の先生方や大学院生との共同研究として進められており、全部で約200件のこのような実験テーマを今回、遂行することになります。これまでの成果は、今年の10月末に青森で開催されたアジア・プラズマ・核融合学会総会や、11月に米国で開催された米国物理学会プラズマ物理学部会において、招待講演を受けるなど、国際的に高い評価をいただいております。また12月8日から核融合科学研究所が主催する第19回国際土岐コンファランスにおいても多くの発表を行う予定です。

これらの実験情報は、日々の実験予定表と実験日誌、及び週間実験レポートとして、本研究所ホームページ(http://comets.lhd.nifs.ac.jp/)上で公開しています。また、プラズマ実験期間中は制御室及びLHD本体の様子をライブカメラ映像として、本研究所ホームページからご覧いただくことができます。

あと1カ月の実験で、さらなる成果をあげ、来年早々には実験データの詳しい分析を行った結果についてご報告できることを楽しみにしております。引き続き、核融合科学研究所の活動にご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。





以上

コピーライト