<E-Mailによる情報 No117>
核融合科学研究所 >> 一般の方へ >> 研究活動状況 >> 第18回高温プラズマ計測会議
 

平成22年6月14日

第18回高温プラズマ計測会議

 

  大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 

核融合科学研究所

 

 

 2010年5月16日から20日までの5日間、米国東海岸の大西洋に面した街ワイルドウッドにおいて「第18回高温プラズマ計測会議」が開催されました。この会議は2年に一度米国内で開催されていますが、核融合研究を進めている米国内の研究機関が持ち回りで主催して幹事を務めています。今回の会議では、プリンストンプラズマ物理研究所が主催しました。
  核融合エネルギーを実現するためには、高温度・高密度のプラズマの性質を詳細に調べる必要があります。プラズマの温度や密度を始め、プラズマの揺動といった複雑な振る舞いや閉じ込め性能などを精密に測定することは、こうしたプラズマ研究にとって極めて重要で、新しい計測法の開発や計測精度の向上は、高温プラズマ研究の進展に大きな役割を果たしてきました。そして、プラズマの性能の向上と共に、測定対象のプラズマに合った新しい計測機器や手法の開発が必要になってきます。会議には、世界各国から核融合計測分野の専門家が集まり、既存の計測機器の改良、あるいは新しいアイデアに基づく計測技術が報告されると共に、それらから得られた測定結果について活発に議論が行われました。今回の会議では、全体で約340件の発表がなされ、核融合科学研究所からは1件の招待講演を含めて15件の報告が行われました。
  会議は、電磁波やレーザー光を用いた計測、プラズマから放射される赤外光・可視光・紫外光からX線にいたる光や電磁波の計測、プラズマから飛び出してくる粒子の計測など、計測方法や計測対象に応じて7つの課題に分かれて行われました。午前中に招待講演とそれに関連した課題のポスターセッションがあり、昼食後には、研究者同士の議論や相互交流を深めるためのフリーな時間が設定されました。そして、夕方6時半から会議が再開されて夜10時半に終わるという、とてもタフな会議でした。
  課題が多岐にわたるため、会議を一言でまとめることは難しいのですが、26件の招待講演のうち、核融合反応などにより生成された高いエネルギーのイオンを計測の対象とする招待講演が8件もあり、核融合炉の実現が間近になってきていることを改めて印象付けられました。LHDでは、現在、プラズマを加熱するために入射するマイクロ波を用いて、イオン温度や高速イオンを計測するというプロジェクトが進行しています。これに関する最新の研究成果が招待講演にて報告され、聴衆の高い関心を集めました。
  次回は、2012年にジェネラル・アトミックス社とローレンスリバモア国立研究所との共同主催により、米国・カリフォルニア州・モントレーにて開催される予定です。





以上

コピーライト