<E-Mailによる情報 No129>
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平成22年10月6日

プラズマ科学のフロンティア2010研究会

 

  大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 

核融合科学研究所

 9月1日から3日までの3日間、核融合科学研究所において「プラズマ科学のフロンティア2010研究会」が開催されました。この研究会は核融合科学研究所の研究会形式共同研究として行われているもので、前身である「プラズマ科学の新しい展開研究会」から数えると今年で14回目を迎えました。プラズマ科学は、核融合プラズマから宇宙・天体プラズマ、プラズマの工学的応用にいたるまで、きわめて広範囲な物理現象を対象としており、この広がりのために研究者間の人的交流が希薄化するという問題が生じています。本研究会は、プラズマ科学全般を横断する研究討論の場を提供し、研究者・大学院生の相互理解と討論を深め、さらにそれを通じた人的ネットワークを拡大して研究分野の連携を促すことにより、新しい学術領域の礎を築くことを目的としています。今年も日本各地の大学から多くの研究者・学生が来所し、所員を含め93名が参加しました。
 本年度から企画立案の主体を若手研究者へと移して研究会を実施しました。初日は、2日目のポスター発表の内容を要約して短時間に口頭で紹介するプレポスターセッションを大学院生により行いました。また、夕方には、今年からの試みである若手研究者と学生を対象としたバーベキューを行いました。30名以上が参加したバーベキューでは、賑やかな雰囲気の中で大学院生間の交流が行われ、翌日からの研究会本番へ向けて良い横のつながりが作れたと思います。
 2日目からは、各分野を代表する研究者による特別講演とポスターセッションが行われました。講演内容は、超高強度レーザーを用いて超新星爆発やブラックホールからの熱放射を模擬した実験室宇宙物理、熱による対流現象が空間に作る大小様々なパターンに関するチュートリアル講演、プラズマと液体表面の相互反応を利用したナノ粒子合成やDNAを内包したカーボンナノチューブの生成等のナノバイオ分野へのプラズマ応用、ひので衛星の観測によって最近明らかになった太陽表面の水平磁場の構造、相対論効果を考えることでプラズマ中の渦の成り立ちを宇宙の起源と関連させて説明する、といったバラエティに富んだものでした。このような講演内容の広がりが、本研究会の特色でもあります。
 最終日には、研究会参加者全員の投票により決定した学生ポスター賞の発表がありました。今年は、プラズマによるオゾン生成の高効率化を目的としたナノ秒パルス放電の特性について発表した岩手大学の修士2年の学生が受賞しました。研究会終了後には大型ヘリカル装置(LHD)の見学会を開き、普段核融合にあまりなじみのない他分野の学生・研究者に、最近の核融合研究の進展を紹介しました。個々に研究している分野は違っていても、参加者全員がプラズマを研究していることに変わりはありません。来年度以降もこの研究会を続けていくことで、プラズマ分野の研究者間の活発な交流の場にしていきたいと考えています。


以上

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