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平成23年7月28日

第15サイクルのプラズマ実験を開始しました!

 

  大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 

核融合科学研究所

 本日(7月28日)、大型ヘリカル装置(LHD)の第15サイクルプラズマ実験を開始しました。本年2月より進めてきましたLHDのメンテナンス作業も6月上旬に終わり、6月9日に装置の真空排気を開始した後、6月29日よりLHDの超伝導システムの冷却を行ってきましたが、7月24日には−270度への冷却が完了しました。このように実験に向けた準備も万端整い、7月26−27日の超伝導コイルの通電試験も無事終了して、予定通り7月28日にプラズマ実験を開始することができました。
 平成10年の実験開始以来14年目となる今年のLHDプラズマ実験は、10月20日までの延べ13週間を予定しています。この間に、約7,000回のプラズマ放電実験を行い、全国の大学・研究機関ならびに海外の共同研究者と共に、核融合エネルギーの実現に向けたプラズマ物理学を始めとする、学術研究の成果を積み上げていきます。
 LHDは我が国独自のアイデアに基づいて、ねじれたドーナツ形状の磁場を超伝導の電磁石で作り、これにより高温のプラズマを閉じ込める研究を行っています。実験期間を含めた装置の運転は約半年間に及ぶことから、実験開始年は2回の実験期間でしたが、以降は1年に1回の実験期間としています。この期間をサイクルと呼んでいますが、今回で15回目となる第15サイクルプラズマ実験では、前年度に引き続き、水素原子ビームによるプラズマ加熱装置(中性粒子入射加熱装置)の最適化を進めて、イオン温度8,000万度の達成を目指します。また、ラジオ周波数帯の電波によるプラズマ加熱装置(イオンサイクロトロン共鳴加熱装置)のアンテナを増設したことにより、マイクロ波によるプラズマ加熱装置(電子サイクロトロン共鳴加熱装置)と併せて、高性能プラズマの長時間維持をめざします。さらに、高効率排気のための粒子制御特性の精密な評価などを中心として、プラズマ中の熱粒子輸送、電磁流体力学、原子分子過程、周辺プラズマとプラズマ壁相互作用、高エネルギー粒子、波動物理などの研究テーマに取り組みます。実験の進捗状況は、研究レポートの形で随時お知らせしますので、お楽しみにして下さい。
 今年は平日のピーク電力の軽減に協力するため、9月11日までは実験を木曜日から日曜日に行うこととしました。実験は安全を最優先に進め、実験情報は日々の実験予定表と実験日誌および週間実験レポートとして、本研究所ホームページ上で公開します。プラズマ実験期間中は制御室及びLHD本体の様子をライブカメラ映像として、本研究所ホームページからご覧いただくことができます。
 第15サイクル実験を安全に遂行し、大きな成果が得られますよう、ご協力、ご支援の程、どうぞよろしくお願いいたします。


以上