核融合科学研究所 > 一般の方へ > 研究活動状況> 第17サイクルプラズマ実験が終了 -プラズマの性能がさらに向上-

平成25年12月27日
第17サイクルプラズマ実験が終了 -プラズマの性能がさらに向上-
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
核融合科学研究所
 

 大型ヘリカル装置(LHD)の第17サイクルプラズマ実験が12月25日に終了しました。平成10年の実験開始以来、17回目となる本年度のプラズマ実験は、10月2日の開始から延べ52日間にわたり、7,300回を越えるプラズマ放電を行いました。この間、国内外の大学を中心とした多くの研究者と共同して、様々な実験および研究を進め、大きなトラブルもなく無事プラズマ実験を終了させることができました。実験期間中の10月30日には、平成10年の実験開始から数えて、12万回目のプラズマ放電を達成しました。16年目の実験で12万回のプラズマ放電を行うというのは、LHDのような大型装置では他に例を見ない速いペースで、これにより、様々な成果を次々と挙げることができています。超伝導コイルシステムの高い運転信頼性が、これを可能としています。
 本年度の実験でも数多くの成果が得られ、LHDのプラズマ性能の向上とともに、研究を大きく進展させることができました。昨年度に記録した8,500万度を超える高いイオン温度のプラズマが得られ、その特性が詳細に調べられました。また、従来LHDが持っていた連続加熱入力エネルギーの世界記録を大幅に更新して、45分を越える高性能プラズマの定常保持に成功するなど、将来の核融合エネルギー実現へ向けた研究が進展しました。並行して、磁場のカゴに閉じ込められて宙に浮いているプラズマの境界の様子を詳しく調べるなど、プラズマの高性能化に伴って発現する複雑な現象を解明するための物理的な実験も精力的に行い、将来の核融合発電所の設計に必要な学術的理解をさらに深めることができました。本年度の実験成果については、今後データ解析を進めて、改めて紹介しますので、ご期待下さい。
 プラズマ実験の終了に伴い、LHDでは、マイナス270度に冷やしていた超伝導磁石を室温に昇温する運転を12月26日から行っています。年末年始をはさんで4週間かけて室温まで徐々に上げていきます。そして、昇温が終了する1月下旬から、来年度の実験に向けた保守点検作業を始める予定です。プラズマ実験期間中はLHDの見学に制限がありましたが、来年の秋に予定されている第18サイクルプラズマ実験の開始までは、LHDを間近に見学いただけますので、どうぞお気軽にお越しください。

以上