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平成21年5月15日 平成20年度大型ヘリカル装置実験成果報告会
核融合科学研究所では、大型ヘリカル装置(LHD)の平成20年度の第12サイクルプラズマ実験を昨年9月30日から開始し、同年12月25日に終了しました。この実験サイクルでは超伝導コイル電源や加熱・計測機器の改良・性能向上を行い、核融合炉実現に貢献する多くの成果を得ることができました。LHDは大学共同利用機関である核融合科学研究所の主力実験装置であり、全国の大学や研究機関から多くの研究者が幅広い学術研究を共同で行っています。実験終了後に進めた考察を合わせて発表する機会として、4月13日と14日に「平成20年度大型ヘリカル装置(LHD)実験成果報告会」を研究所で開催しました。発表者の3分の1の方は所外の研究者であり、研究所員と50名を超える大学や研究機関からの所外研究者によって熱心な議論が行われました。 特に、代表的な成果として2つあげられます。ひとつは温度が6,000万度以上の高温プラズマを生成し、核融合炉の必要条件以下に不純物を抑制できることを実証したことです。燃料水素の純度は将来の核融合炉のために決定的な条件の一つですが、この不純物によって水素燃料の純度の低下をもたらすことが懸念されています。また、不純物は温度の上昇を阻害しますので、今後のさらなる温度の向上も期待されます。したがって、高い温度と不純物抑制を両立できることを示したこの発見は将来の核融合炉の運転にとって極めて重要な意味を持っています。もうひとつは、プラズマの圧力が閉じ込め磁場圧力の5%程度まで高まった状態を安定かつ長時間保持することに成功したことです。磁場の圧力が強いほど、プラズマを閉じ込める力が強くなりますが、磁場の圧力を強くするためには超伝導磁石に流す電気を大きくする必要があり、磁石を支える構造物も大きくなります。つまり、核融合炉の出力効率すなわち経済性は、より弱い磁場でより高い圧力のプラズマを閉じ込めることによって大きく向上します。この圧力比5%は将来の核融合炉の目標値に当たりますので、得られた実験データは核融合炉の出力効率を高める研究の進展を示すものです。 平成21年度は10月1日から12月25日まで実験を実施する予定です。今回発表された研究成果と報告会での議論を計画に活かす検討とともに、現在、必要な機器・設備の整備を進めています。 以上 |
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