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平成21年8月17日
第36回プラズマ物理に関する欧州物理学会年会報告
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大学共同利用機関 自然科学研究機構 |
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核融合科学研究所 |
2009年6月29日-7月3日の4日間、ブルガリア・ソフィアの国立文化宮殿において、第36回プラズマ物理に関する欧州物理学会年会が開催されました。ソフィアはブルガリアの首都であり、バルカン半島のほぼ中央に位置するヨーロッパ最古の街の一つであり、その歴史は非常に古いものです。今回の会議参加者数は、558名で、最も参加者の多かった国はドイツ、次いで、フランス、イギリス,アメリカの順となっていました。核融合科学研究所からは、3名が参加し、大型ヘリカル装置(LHD)の最新の成果である「LHDにおける高速イオン閉じ込めに関する研究」と題する招待講演を始め、重要な貢献をしました。プログラムは磁場閉じ込め核融合、ビームプラズマ・慣性核融合、基礎天体プラズマ、ダスト・低温プラズマの4つの分野に分かれて、発表・議論が行われる構成となっていました。
会議冒頭では、プラズマ物理学の分野において著しい功績をされた方の栄誉をたたえるハンス・アルヴェン賞が、ドイツ・マックスプランク量子光学研究所の 博士に贈られました。「高パワーレーザープラズマへの基礎研究(副題:レーザー核融合からレーザー加速へ)」と題された受賞記念講演が同氏によって行われ、慣性核融合における基礎的な物理に関する講義の他、慣性核融合の実現に向けた高出力レーザー開発・超高時間分解能光学計測装置の歴史的進展についてのレビューがなされました。講演内では、今後のヨーロッパにおけるレーザー核融合研究計画である『ELIプロジェクト』についても言及されていました。その後には、磁場閉じ込めプラズマ、レーザープラズマ、天体プラズマの分野での基調講演が行われました。
磁場閉じ込め核融合関連では、現在フランスで建設中の国際熱核融合実験炉(ITER)の運転シナリオに関わる話題が中心となっていました。特にプラズマ対向素材への熱負荷軽減を目的としたプラズマの不安定性制御に関連した発表が多数みられ、活発な議論が行われていました。会議二日目には通常の講演の後に、ITERセッションが開催され、計画の進捗状況についての報告がなされました。この他に、ヘリカル型装置における閉じ込め改善の研究について、スペインのTJ-II装置において見られた閉じ込め状態の変化に関する興味深い研究発表がありました。ビームプラズマ・慣性核融合関連では、大阪大学からFIREX計画の講演が行われました。会期中には、国際的に多くの研究者との有意義な議論があり、参加者はこれまでの知見を深めると共に今後の研究活動に対して貴重な教示を得ることができました。
次回は2010年6月21日から25日に、アイルランドのダブリンシティ大学で開催される予定です。
以上
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