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プレスリリース
−オランダ王国FOMプラズマ物理研究所レインハウゼンと

平成23年2月7日

 核融合科学研究所は、オランダの核融合研究センターであるFOM (Fundamenteel Onderzoek der Materie) プラズマ物理研究所レインハウゼンとクリーンで持続可能なエネルギー源である核融合研究における協力関係を推進するため、国際学術交流協定を締結しました(図1)。NIFS-FOM研究所間の協定は、2010年4月にオランダ旧経済省のマリア ヴァン デル ホーへン前大臣が来日し、核融合科学研究所を訪問したことを受けて進められてきました。
 調印式は2月4日にFOMプラズマ物理研究所レインハウゼンにて執り行われ、核融合科学研究所から小森彰夫所長他、文部科学省の関係者が出席しました。FOMプラズマ物理研究所レインハウゼンからは、リチャード ヴァン デ サンデン所長他、オランダ教育文化科学省及び経済・農業・イノベーション省の関係者が出席し、協定書に小森所長とサンデン所長が署名しました。両研究所は、今後、プラズマと真空容器などの表面相互作用、プラズマの制御および計測技術の研究分野で協力していくことになります。
 核融合科学研究所では、大型ヘリカル装置(LHD)(図2)を用いて、将来の核融合炉を目指した高温プラズマ実験を行っています。プラズマは磁場により真空容器に直接触れることなく保持されていますが、真空容器の壁はプラズマの影響を受けるため、プラズマと壁との相互作用を調べることは核融合炉実現へ向けて重要であり、LHDの主要な研究課題の1つです。FOMには、高温プラズマと真空容器などの壁材料との相互作用を調べることを目的としたマグナム-PSIプラズマシミュレータという装置(図3)があり、プラズマが材料の表面に与える影響を研究することができます。そのため、本学術交流により、双方の研究が進展することが期待されます。
 FOMは、基礎物理学研究のための国立調整財団であり、1946年に設立され、約1000名の職員がおり3つの研究所を有しています。プラズマ物理研究所レインハウゼンはその一つであり、1959年に設立され、職員数は約160名です。同研究所は、近年のエネルギー開発要請の高まりを受けて、4年後を目標に、新しい研究サイトへ移転し、基礎エネルギー研究所として、核融合エネルギー研究の一層の促進を図っているところです。
 核融合科学研究所の国際学術交流協定としては、法人化後10機関目にあたり、これにより、国際交流締結機関は16機関となりました。今後、この交流協定締結を契機として両者の連携が一層強化され、研究者及び学生の活発な学術交流の発展が期待されます。

 

(本件のお問い合わせ先)
核融合科学研究所 管理部 研究支援課 国際支援係 (0572-58-2848.2045)
(協定の内容、研究協力内容についてのお問い合わせ先)
核融合科学研究所 ヘリカル研究部 高温プラズマ物理研究系 川端 (0572-58-2220)

図1 協定締結式の様子
図1 協定締結式の様子

 

図2 核融合科学研究所の核融合プラズマ実験装置 (大型ヘリカル装置)
図2 核融合科学研究所の核融合プラズマ実験装置 (大型ヘリカル装置)

大型の超伝導ヘリカル型実験装置であり、ヘリカル形状のコイルにより強力な磁場を作り、その中に数千万度から1億度の高温プラズマを閉じ込めます。

 

図3 FOMプラズマ物理研究所レインハウゼンの
図3 FOMプラズマ物理研究所レインハウゼンのマグナム-PSIプラズマ実験装置の概観

FOMプラズマ物理研究所レインハウゼンのマグナム-PSIプラズマ実験装置の主要部では、将来の発電炉と同等、もしくはそれ以上のプラズマ環境下に壁材料を置き、将来の核融合発電炉に必要となる材料開発を行ないます。