核融合科学研究所の紹介 「めざせ,地上の太陽」

 

 太陽のエネルギーは,地球上の生命・資源のすべての源です.太陽のエネルギーは,「核融合」でつくられています.
核融合科学研究所(NIFS)では太陽と同じ核融合を,地上でエネルギー源として使えるようにすることを目指した研究をしています.

 地上で核融合を実現するにはいくつかの方法があります.核融合科学研究所では,高温の「プラズマ」「磁力線のかご」に閉じ込めて核融合を起こす方法について研究しています.
 固体,液体,気体につづく「物質の第4の状態」です.太陽など宇宙で輝く星々,雷,オーロラなどの自然に加え,蛍光灯,プラズマテレビなど私たちの身近にもプラズマはたくさんあります.地上で核融合を実現するために必要なプラズマは,太陽よりも熱い1億度の高温プラズマです.プラズマの研究は核融合の実現だけでなく自然の理解にも深くつながっています.
 核融合科学研究所には,コンピューターによるシミュレーション技術や,高温プラズマを閉じ込める磁力線のかごをつくるための超伝導技術,核融合装置を支える新しい材料の開発など現代最先端の科学技術が集まっています.
 核融合科学研究所の最先端技術の結晶の一つが,大型ヘリカル装置LHDです.
LHDは「ヘリカル型」と呼ばれるタイプの装置で,超伝導電磁石でつくった磁力線のかごに数千万度から1億度の高温プラズマを閉じ込めます.世界最大規模の大きさ,性能をもっています.

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