NIFS

特別共同利用研究員

研究内容・研究指導項目等

ヘリカル研究部

高密度プラズマ物理研究系
研究内容

LHDにおける高温・高密度プラズマの生成・維持実験により、プラズマ閉じ込めに関する物理的理解を深化させるとともに、関連する工学研究を進め、LHDプラズマ実験を通して、環状プラズマの総合的理解を目指す。具体的には、固体水素ペレット入射等による燃料供給と、ダイバータを用いた排気の組み合わせによるプラズマの粒子制御、摂動磁場の印加による周辺磁場構造変形を利用した不純物輸送制御、放射エネルギー制御、などの実験研究を行う。また、プラズマと真空容器壁材料との相互作用等、物性物理、材料工学に関する研究も行う。

研究指導項目
  • 大型ヘリカル装置における高密度プラズマ実験
    高密度・高圧力プラズマの閉じ込め及び安定性の物理と、高性能化に必要とされる総合的な放電制御に関する研究を行う。
  • 粒子制御
    固体水素ペレット、クラスタービーム、超音速ガスパフ等による粒子入射とダイバータによる排気によって粒子バランスを制御し、プラズマの閉じ込め改善及び長時間維持を目指した研究を行う。
  • 磁場配位制御
    磁気面形状制御や共鳴摂動磁場の印加がプラズマの安定性や閉じ込め特性に与える影響を調べる。
  • プラズマ-壁相互作用に関する研究
    プラズマと真空容器壁材料、ダイバータ板材料との相互作用に関する研究を行う。
高温プラズマ物理研究系
研究内容

エネルギー、粒子、不純物、運動量等の輸送特性を実験的に明らかにするために、プラズマの基本的物理諸量の空間分布及びその時間発展について精密な測定を行う。 プラズマの巨視的及び微視的不安定性の特性を研究し、これを通じてプラズマの安定性と異常輸送の機構を解明する。また、閉じ込め特性と磁場配位との関連についても研究する。

研究指導項目
  • マイクロ波からX線までの幅広い波長領域の電磁波を利用したプラズマ計測の開発研究
  • 可視域から遠赤外波長領域のレーザー光を利用したプラズマ計測法(干渉・偏光、散乱計測法など)の開発研究
  • 荷電交換分光測定を用いたプラズマの流れと電場に関する研究
  • モーショナルシュタルク効果によるプラズマ中の磁場計測
  • 高エネルギー重イオンビームを用いたプラズマ電位揺動計測
  • 高温プラズマの閉じ込め特性とそれを担う輸送現象の物理機構解明に向けた実験研究
  • プラズマ中の揺動と閉じ込めとの関連研究
  • 高温プラズマの巨視的な安定性と平衡、高エネルギー粒子の閉じ込めに関する実験研究
プラズマ加熱物理研究系
研究内容

3種のプラズマ加熱装置、高エネルギー粒子ビーム(NBI)、電子サイクロトロン加熱(ECH)、イオンサイクロトロン加熱(ICH)を用いて、高温高密度プラズマを実現し、LHDの高性能プラズマの実現に必要な研究を行う。また大電力加熱、電流駆動、定常プラズマの維持を行い、高性能定常プラズマの閉じ込め制御と高エネルギー粒子の閉じ込めの実験的研究を行う。またNBI、ECH、ICH加熱物理のメカニズム、ヘリカルプラズマ閉じ込め関連の物理的研究、将来のヘリカル核融合炉に向けた加熱装置の開発研究、並びに関連する大電力ビーム加熱技術、高周波大電力加熱技術、加熱計測技術の開発を行う。

研究指導項目
  • NBI、ECH、ICH加熱を用いたヘリカルプラズマの生成・加熱機構の研究
  • LHDにおける高温高密度および定常プラズマの生成
  • プラズマ中の電場形成と閉じ込め改善との関連研究
  • LHD磁場配位中の高エネルギーイオン閉じ込めの研究
  • 高エネルギーイオンのバルクプラズマ閉じ込めへの影響の研究
  • 高温プラズマの長時間維持に関する研究
  • 大電力NBI加熱技術の開発
  • 大電力高周波加熱技術の開発
  • マイクロ波等の電磁波を用いたプラズマ計測の研究
装置工学・応用物理研究系
研究内容

核融合科学の推進に必要な工学研究として、超伝導工学、低温工学、電気工学、放射線安全、環境安全等の分野を研究対象とする。また、マイクロ波応用を中心として産学連携や他分野への応用研究を進める。

研究指導項目
  • 超伝導導体の物理・物性研究
    超伝導材料(合金系、化合物系、酸化物系等)の物理・物性に関する基礎的研究及び応用開発研究。材料特性を正確に把握するための測定法の研究。
  • 大型超伝導導体および超伝導コイルの研究
    大型超伝導導体の基礎及び応用研究。これらの超伝導導体を使用した大型超伝導コイルの設計・製作手法の開発研究。超伝導コイルの安定性やクエンチ保護に関する基礎及び実際の超伝導コイルへの応用研究。
  • 超伝導コイルの電流制御に関する研究
    密結合超伝導コイルを対象とした、フライホイール発電機を含む大型電源による電流最適制御に関する研究。
  • 低温工学の研究
    超伝導を実現するための熱工学(伝熱工学、熱物性学、熱力学を含む)、流体工学に関する基礎及び応用研究。低温発生の新しい原理, 効率向上,断熱技術に関する研究。超流動ヘリウムの発生、それを用いた冷却方法に関する基礎及び応用研究。
  • マイクロ波応用研究
    マイクロ波と物質の相互作用の研究。脱水縮合にマイクロ波を活用することで、省エネルギーかつ短時間での高分子材料の合成つまりインスタント重縮合などの応用研究。
  • 放射線安全研究
    核融合科学研究に伴う各種放射線、特に中性子線の発生条件及びその特性の研究。放射線の測定・解析や監視・防護等の研究。
  • 環境安全に関する測定・調査・解析
    核融合施設から発生するトリチウム等放射性物質の施設内の挙動分布及び環境動態の予測等の環境安全研究。トリチウム等の排出を抑えるための先進的な閉じ込めと制御の手法に関する研究。
核融合システム研究系
研究内容

ヘリカル炉システム設計を進めるとともに、低放射化材料及び材料システム、ブランケット、炉構造、プラズマ対向機器、超伝導マグネットシステムなどの高度化を目的とした要素過程の研究を行う。

研究指導項目
  • ヘリカル核融合炉設計とシステム最適化の研究
    炉心プラズマ性能をLHD等の実験から推定する手法、マグネットやブランケットを含む設計システムコードとプラズマ平衡・輸送計算による炉設計、および設計統合によるシステム最適化、等の研究を行う。
  • 先進核融合炉材料研究と高温長寿命液体ブランケットシステム研究
    バナジウム合金等の先進材料の試作開発と組織・強度・照射特性の評価研究を行う。高温長寿命液体ブランケットに関する液体内化学制御、流動場共存性評価、高機能被覆材開発等の要素研究を行う。
  • プラズマ-壁相互作用研究
    実証炉第一壁候補材料のプラズマ-壁相互作用(PWI)挙動の解明、磁場及び慣性閉じ込め核融合炉内PWI境界制御によるコア閉じ込め改善機構の解明、炭素堆積層への水素同位体捕捉量の高精度評価、炉内ダスト粒子のダイナミクスと堆積の解析を行う。
  • 核融合炉用超伝導マグネット開発と超伝導材料特性評価 
    大電磁力および耐放射線特性に優れた大型超伝導導体開発ならびに大型マグネットに必要な材料システムの開発研究を行う。また、特性評価のための試験設備開発研究および試作研究を行う。
  • プラズマ中の原子分子過程
    プラズマ分光診断と衝突・輻射モデルの開発、プラズマ対向材料のスパッタリングと放射損失量の評価、電子ビームイオントラップによる多価イオン原子過程の基礎研究、プラズマ粒子と固体材料相互作用の理論・モデリング、第一原理シミュレーションなどを行う。
  • ヘリカル炉におけるダイバータ設計・機器開発と関連するLHD実験
    ヘリカル炉におけるダイバータ設計と、そのために必要なプラズマ対向機器開発を行う。また、これらに関連するプラズマ・壁相互作用研究をLHDにおいて行う。
核融合シミュレーション研究系
研究内容

LHDを代表とするトーラス磁場閉じ込めプラズマを対象とし、理論モデルと大規模シミュレーションを用いて核融合プラズマ閉じ込め物理の解明と体系化を行う。また、トーラス実験のデータ解析を理論的立場から行い、新しい実験テーマを提案し、プラズマ閉じ込め特性の改善に寄与する。

研究指導項目
  • プラズマ平衡・安定性解析
    プラズマのMHD平衡及び安定性の解析を行い、より安定なプラズマ閉じ込め配位を追求する。またMHD不安定性の非線形シミュレーションやペレット溶発シミュレーション等を行う。
  • プラズマ輸送解析
    プラズマ輸送に対する磁場配位・プラズマ回転・径電場等の効果を調べる。   
    プラズマ中の乱流、構造形成や分岐現象の研究を行い、閉じ込め改善条件を探るための理論シミュレーション解析を行う。
  • 運動論的プラズマシミュレーション研究
    ドリフト運動論に基づく新古典輸送シミュレーション研究及びジャイロ運動論に基づく乱流輸送シミュレーション研究を行う。
  • 高エネルギー粒子シミュレーション研究
    複雑な磁場配位での高エネルギー粒子・プラズマ波動の相互作用やプラズマ加熱に関する流体及び運動論的シミュレーション研究を行う。
  • 周辺プラズマ研究
    スクレイプオフ層・ダイバータプラズマ、プラズマ対向壁、及び両者間の境界層プラズマの流体及び運動論的シミュレーション研究を行う。
  • 統合シミュレーション研究
    上記の理論シミュレーション研究の知見を取り入れた統合シミュレーション(TASK3D)の研究開発を行う。
基礎物理シミュレーション研究系
研究内容

プラズマ・核融合の開放非平衡系物理の先端的シミュレーション及びその基礎となる新しいシミュレーション手法、さらにシミュレーション研究の基盤となるスーパーコンピュータ高度利用技術、バーチャルリアリティ装置による実3次元可視化などの可視化技術などを対象として、核融合プラズマの総合的理解、ひいては全体系のシミュレーション実現の基盤を確立するための研究を行う。

研究指導項目
  • 大型ヘリカル装置プラズマの流体モデルによるシミュレーション研究
  • 多階層シミュレーションモデルの開発研究
  • 磁気再結合の物理のシミュレーション研究
  • プラズマ複雑性に関する理論およびシミュレーション研究
  • プラズマ物質相互作用のシミュレーション研究
  • レーザー核融合のシミュレーション研究
  • バーチャルリアリティ装置を用いた実3次元可視化の研究

核融合科学研究所指導予定教員名簿

2022年4月1日

研究系 所属教員
教   授 准 教 授
高密度プラズマ物理研究系 渡 邊 清 政
森 﨑 友 宏
大 舘   暁
坂 本 隆 一

吉 村 信 次
庄 司   主
徳 澤 季 彦
小 林 政 弘
本 島   厳
高温プラズマ物理研究系 田 中 謙 治
磯 部 光 孝
居 田 克 巳
榊 原   悟
B. J. Peterson
後 藤 基 志
田 村 直 樹
小 川 国 大
山 田 一 博
安 原   亮
尾 崎   哲
中 西 秀 哉
プラズマ加熱物理研究系 長 壁 正 樹
津 守 克 嘉
永 岡 賢 一
吉 村 泰 夫
伊 神 弘 恵
高 橋 裕 己
齋 藤 健 二
笠 原 寛 史
関   哲 夫
西 浦 正 樹
中 野 治 久
装置工学・応用物理研究系 平 野 直 樹
高 畑 一 也
今 川 信 作
柳   長 門
岩 本 晃 史
濱 口 真 司
力 石 浩 孝
高 山 定 次
田 中 将 裕
佐 瀬 卓 也
核融合システム研究系 宮 澤 順 一
長 坂 琢 也
村 上   泉
増 﨑   貴
田 中 照 也
芦 川 直 子
田 村   仁
菱 沼 良 光
加 藤 太 治
時 谷 政 行
核融合理論シミュレーション研究系 市 口 勝 治
洲 鎌 英 雄
藤 堂   泰
横 山 雅 之
水 口 直 紀
登 田 慎一郎
佐 竹 真 介
仲 田 資 季
菅 野 龍太郎
沼 波 政 倫
基礎物理シミュレーション研究系 三 浦 英 昭
中 村 浩 章
坂 上 仁 志
大 谷 寛 明
伊 藤 篤 史
樋 田 美栄子
宇佐見 俊 介