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市民学術講演会をオンラインで開催しました

 核融合科学研究所は、令和2年12月19日(土)に、市民学術講演会を開催しました。今回は新型コロナウイルス感染症の影響により、オンラインでのライブ配信としました。
 講演会では、まず、本間希樹国立天文台水沢VLBI観測所長・教授より「地球サイズの電波望遠鏡が明らかにする巨大ブラックホールの姿」の講演がありました。本間教授らのグループは、イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)国際プロジェクトの主要メンバーであり、2019年4月に巨大ブラックホールの姿を初めて捉えたニュースは世界中で同時配信されました。長年、ブラックホールの存在は知られていましたが、国際プロジェクトにより仮想的に地球規模のアンテナを構築し、さらに画像処理技術の向上も得てブラックホールの姿を見ることができるようになりました。その結果、ブラックホールからは光さえ脱出できない、銀河系の中心核にブラックホールがある、と言った性質が初めて明らかにされました。この観測研究も踏まえて、2020年のノーベル物理学賞がブラックホール研究の進展に貢献した研究者3名に授与されたのは記憶に新しいところです。
 続いて、竹入康彦所長より「核融合-地上での実現を目指す宇宙のエネルギー-」の講演がありました。宇宙や太陽と核融合反応の関係について紹介した後、地上での核融合エネルギー実現に向けた研究である研究所の大型ヘリカル実験装置(LHD)の超高温プラズマ実験の現状について紹介しました。さらに、日本を含む国際協力でフランスに建設中の次期核融合実験装置ITERの計画について触れ、未来の脱炭素社会に向けた核融合エネルギー実現の重要性について述べました。
 今回、ウェブ上に質問フォームを準備し、事前及び講演中に質問を受け付け、各講演後に回答を行いました。「ブラックホールはなぜ銀河系の中心にあるのですか?」など多くの質問が寄せられ、視聴者から関心の高さが伺えました。
 初めてのオンラインでの開催でしたが、二つの講演に合わせて延べ561件のアクセスをいただきました。

講演する本間教授 竹入所長の講演のライブ配信画面
講演する本間教授 竹入所長の講演のライブ配信画面