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プレスリリース

令和元年8月19日

大学共同利用機関法人自然科学研究機構
核融合科学研究所

令和元年度における大型へリカル装置(LHD)のプラズマ実験計画について(お知らせ)

 自然科学研究機構 核融合科学研究所(岐阜県土岐市 所長・竹入康彦)では、令和元年度における大型ヘリカル装置(LHD)の第21サイクルのプラズマ実験を令和元年10月3日(木)から開始しますので、お知らせします。
第21サイクルのプラズマ実験では、同日から第3年次の重水素ガスを用いた実験(重水素実験)を予定しており、下記のスケジュール等について、7月下旬から現在までに地元自治体等へ通知したところです。
 研究所の重水素実験について、市民の皆様のご理解と地元自治体等関係者のご協力をいただき誠にありがとうございます。お陰をもちまして、昨年度の10月23日から実施した第2年次の重水素実験において、核融合条件の一つであるイオン温度1億2,000万度を保持したまま、電子温度を従来の1.5倍の6,400万度に上昇させることに成功し、軽水素プラズマでは実現できなかった温度領域に達することができました。これは、重水素を用いることでプラズマの性能が向上する「同位体効果」が発現したことを示しています。本実験サイクルでは、イオンと電子の温度がともに1億2,000万度を超える核融合炉級プラズマの実現を見据えて、LHDプラズマの更なる高性能化を目指すとともに、プラズマ閉じ込めの同位体効果研究などの学術的な研究を推進します。
 併せて、実験の安全性を最優先事項として、本実験サイクルにおいても機器の保守点検、各種安全講習会、巡視等の実施、及び万が一の事故に備えた緊急連絡・対応の訓練を実施するとともに、24時間体制で監視を行っていきます。また、放射線関連データや実験の進行状況を随時ホームページ上で公開する等、今後も引き続き情報公開に努めてまいります。

  1. 実験期間 令和元年10月3日(木)~令和2年2月6日(木)(予定)
    (うち、重水素実験 10月3日(木)~令和2年1月10日(金)(予定))
  2. 実験時間 原則として、平日の火曜日から金曜日までの9:00~18:45
    ※月曜日にも実験を行う場合があります。