講師:尾上 哲治
熊本大学大学院自然科学研究科地球環境科学講座准教授
ところが最近になって、恐竜時代の黎明期にあたる約2億1500万年前(三畳紀後期)の地層から隕石衝突の証拠がみつかりました。この隕石衝突の証拠は、なんと岐阜県の木曽川川岸に露出する「チャート」とよばれる岩石中に残されていました。推定された衝突隕石のサイズは最大で直径約8 kmと巨大なもので、この衝突が当時の地球環境に大きな影響を与えたことが予想されました。本講演では、日本から世界で初めて明らかになった隕石衝突の証拠とその研究を中心に、恐竜時代の始まりと終わりにおこった隕石衝突についてやさしく解説します。