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プレスリリース

令和2年4月17日

大学共同利用機関法人自然科学研究機構
核融合科学研究所

仲田資季准教授が科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

 文部科学省は、自然科学研究機構核融合科学研究所の仲田資季(なかたもとき)准教授に、令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を授与することを4月7日に発表しました。

科学技術分野の文部科学大臣表彰の目的等

 この表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。この中で、若手科学者賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績を挙げた若手研究者を対象としたものです。

参考URL: 文部科学省 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00187.html

受賞の内容

 受賞対象は「超高温プラズマにおける乱流抑制機構の解明と閉じ込め改善の研究」です。
 核融合発電の実現には、イオンと電子から成る超高温のプラズマを磁場で閉じ込めて保持する必要があります。プラズマ内部に発生する微細な乱れ(乱流)を抑制することは、プラズマの閉じ込め性能の向上につながります。このため、乱流の抑制機構の解明など、乱流に関する多くの研究が世界中で行われていますが、プラズマを構成するイオンの質量と乱流との関連性は数十年来の未解明問題でした。
 仲田准教授は、高精度な大規模シミュレーションを駆使してこの問題の解明に挑み、イオンの質量が大きい場合は、電子の集団運動が引き起こす乱流が抑制されることを示すとともに、電子とイオン間の衝突に由来する新たな乱流抑制機構を解明しました。また、この理論予測の検証を、大型ヘリカル装置(LHD)での実験研究と連携して進め、イオン質量の大きい重水素プラズマで閉じ込め性能が向上することを実証しました。本研究成果は、LHDのみならず、国際熱核融合実験炉(ITER)等の世界中のプラズマ実験における閉じ込め改善に貢献するものであり、これにより核融合発電の早期実現が期待されます。

参考:

 本研究成果に関する過去のプレス発表 https://www.nifs.ac.jp/press/170410.html

 本研究は国内外で高く評価されており、仲田准教授は、第14回(2020年)日本物理学会若手奨励賞も受賞しました。
https://www.jps.or.jp/activities/awards/jusyosya/wakate2020.php#r2

仲田 資季(なかた もとき)

自然科学研究機構核融合科学研究所准教授。博士(理学)。総合研究大学院大学物理科学研究科を修了し、日本原子力研究開発機構(現、量子科学技術研究開発機構)任期付研究員、核融合科学研究所助教を経て2020年より現職。