ECHの目指していること

 ECHは 、世界中のたくさんのプラズマ実験装置で用いられているプラズマ加熱法の一つです。電子のみを加熱する、磁場強度に依存した共鳴作用を利用するので狭い領域を集中して加熱できる、入射に必要なアンテナをプラズマから遠い場所に設置できる等の特長があり 、LHD実験では、以下の役割を果たしています。

プラズマを生成する
電子に激しく作用するECHは、中性ガスを電離させる(電子を引きはがす)ことでプラズマを生成することが出来ます。LHD実験ではほとんどのプラズマがECHを使って作られています。

プラズマを加熱する
もちろん電子を加熱します。電子温度は核融合に必要な1億度を達成しました。

プラズマをコントロールする
限られた領域を加熱できることを利用して、プラズマの電子温度、密度、電場、電流などの分布をコントロールできます。このようなコントロールによって 、より安定にプラズマを閉じ込めます。

プラズマを調べる
プラズマに入射されたミリ波の散乱を計測することで、プラズマの性質を調べることができます。