第11回自然科学研究機構若手研究者賞を受賞

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川合機構長(右)と高田助教(左)

  本研究所ヘリカル研究部装置工学・応用物理研究系の高田卓助教が、「超流動ヘリウムにおける熱流体現象」の研究成果に対して、第11回自然科学研究機構若手研究者賞を受賞しました。

  この賞は、新しい自然科学分野の創成に熱心に取り組み、成果をあげた優秀な若手研究者を対象として、自然科学研究機構が授与しているものです。

  極低温流体の中でも特に高い冷却能力を持つ超流動ヘリウムの熱流体現象には高い関心が寄せられてきました。高田助教らはその超流動ヘリウム中に起こる様々な形態の沸騰の様相およびその熱伝達の側面からの特徴を発見し、その発現条件などを明らかにしました。特に微小重力落下棟を用いた難易度の高い実験を成功させ、その気泡成長・収縮の過程を可視化観測することにより気液界面に起こる熱流動について明らかにするなどの成果は高い独自性を持ちます。今後、超流動ヘリウムの工学的な適用条件を知るための基礎知識として活用されることが期待されます。

  なお、この賞については、7月16日(土)にオンライン形式で「超流動ヘリウムの奇妙な沸騰」というタイトルで受賞記念講演が行われました。