量子科学技術研究開発機構 那珂フュージョン科学技術研究所へ行ってきました

 核融合科学研究所(NIFS)の広報担当者の研修のため、量子科学技術研究開発機構(QST)那珂フュージョン科学技術研究所(那珂研)における見学案内研修および意見交換の場を設けていただきました。QST那珂研とは同じ核融合の実現を目指す研究機関として研究上の繋がりはありますが、広報担当者間の交流は初めてとなります。NIFSからは広報担当者8名とヘリカちゃんが参加しました。

最寄り駅の東海駅につきました
QSTのみなさんがお出迎えしてくれました

 まずはQST那珂研の施設見学をさせていただき、大迫力のJT-60SAを前に、NIFSの参加者からは質問が止まりませんでした。

螺旋階段を登ってJT-60SAを上から見ることができました
QSTのみなさんと一緒に
本体室は、放射線管理区域です。ヘリカちゃんもしっかりサーベイメータでチェックしました。

 続いて、概要説明をいただきました。核融合の基礎や、NIFSとの核融合閉じ込め方式の違いに関する説明の方法や、資料の作り方についても勉強になりました。

左から、なか博士(QST)、カナちゃん(QST)、ヘリカちゃん(NIFS)、フュージョン君(ITER)、イーターちゃん(ITER)

 展示についても説明をいただきました。地元企業の協力マップや、ギネス記録の展示など、那珂研を取り巻く環境について肌で感じられるスペースとなっていました。展示内容など参考になる点が多くありました。

展示スペースの様子
JT-60SAの建設までの展示を解説いただきながら進み、制御室へ移動します

 制御室では、実際の実験時のモニター表示をしていただき、プラズマが点く様子を見せていただきました。制御画面がリアルタイムに反映されるさまは臨場感があり分かりやすいものでした。制御室はこれからの実験へ向けて部屋を整備中ということで、さらに広く使いやすくしていくそうです。

 最後に、保守用のロボットアームの操縦体験ができました。実際の機械に触れられる貴重な機会となりました。研究に直結する体験を見学に盛り込んでいる点に魅力を感じました。

見学後、広報担当者間による、見学案内の方法や、広報の課題についての情報交換を行いました。社会的な関心の高まりに伴い、QST那珂研もNIFSも見学者数も年々増加しているということで、どのように見学や広報活動を進めていくと良いのか意見を交わしました。よりよい広報活動を目指し検討していこうと思います。また、解説漫画冊子を広報媒体に活用している事例も紹介いただき、ビジュアルとして分かりやすく勉強になりました。

NIFSの参加者からは、
「研究の最前線を体感するとともに、その価値を社会にどう届けるかという視点の重要性を改めて感じる見学となりました。」
「これからこの装置で世界一大きなプラズマの実験が行われていくのだという期待感や実感が湧きました。核融合の実現に向けて、広く市民の皆様にも未来を伝えられるような広報活動を目指したいと思います。」
「遠隔操作ロボの体験は、とてもわくわくするものでした。ほかにも体験できるものがあると伺い、このような実際の研究に関われるような体験は一般の見学者もとてもうれしいだろうと思いました。見学の体制やシステムについて、NIFSでも取り入れさせていただきたいと思いました。」
「JT 60SAのファーストプラズマ点火の瞬間を捉えた制御室の映像がたいへん印象的でした。プラズマの点火と同時に制御室内には歓声と拍手が一気に広がり、核融合研究者たちが互いにハイタッチを交わす様子が映し出されていました。長い年月にわたる装置建設の努力が結実し、次の世代へと確かにバトンが渡された歴史的な瞬間に立ち会えたような気がしました。NIFSでも、高い目標を持ち、信念をもって研究を進めていることが伝わるような広報活動ができれば、市民の皆様に熱意が伝わると思います。広報活動を工夫していきたいと思います。」
「ロボットアームを使ってJT60-SAの中でどのように保護板を張り替えているかを分かりやすくアニメーションで解説後、操縦体験もさせていただき記憶に残る見学となりました。」
「トカマク方式は本やネットに載っている知識しかなかったので、細かい特性も学ぶことができました。今後の見学案内の際、核融合についての解説をブラッシュアップしていきたいと思います。」
との声が寄せられました。大変実りある見学案内研修会となりました。今後の広報活動に活かしていきたいと思います。改めて、QST那珂研の皆様に感謝申し上げます。

研修に参加したNIFSの広報担当一同