令和7年度核融合科学研究所技術研究会を開催

鈴木直之

 2026年3月5日、6日の2日間、多治見市産業文化センターにて「令和7年度核融合科学研究所技術研究会」を開催いたしました。

 本研究会は、全国の大学、高等専門学校、大学共同利用機関法人等に所属する技術職員が、日常業務で携わっている実験設備・装置の開発、維持管理、さらには業務改善に至るまでの広範な技術活動について発表・討議を行うものです。通常の学会とは異なり、日々の業務の中で生まれた創意工夫や苦労話、失敗談等にも焦点を当てている点が大きな特徴であり、技術職員の交流と技術力の向上を図ることを目的としています。全国の国立大学法人と高エネルギー加速器研究機構、分子科学研究所、核融合科学研究所で持ち回り開催をしており、2025年度は核融合科学研究所が主催機関として開催いたしました。

 開会式では、山田所長による挨拶が行われ、続いて坂本研究部長により「核融合研究の現在地と2030年代の展望」と題した特別講演が行われました。

 分科会は、工作技術、装置技術、計測・制御技術、極低温技術、情報・ネットワーク技術、その他の6分野で構成され、当日は全国33機関から160名の技術職員が参加しました。会場では、口頭発表25件、ポスター発表32件の活発な発表と質疑応答が行われました。各発表では、研究・教育支援のための装置システムや特殊機器の設計・製作、日常業務における問題解決や効率化への取り組みに加え、AI(人工知能)や機械学習を導入した業務効率化、技術職員による科学研究費助成事業(科研費)採択に向けた組織的な活動報告など、近年の技術職員を取り巻く時勢や社会的要請を反映した先進的なテーマも数多く見受けられました。閉会後には、大型ヘリカル装置やヘリウム液化冷凍機等の施設見学を行いました。

 また、本研究会と並行して「有限要素法による解析技術」をテーマとした技術交流会を開催し、6件の口頭発表が行われました。核融合科学研究所技術部では、数値解析技術のさらなる向上と人的ネットワークの構築を目的として本交流会を毎年開催しております。今年度は技術研究会の1分科会として位置づけることで、より幅広い分野からの参加者を募り、組織の垣根を越えた人的ネットワークの構築と、解析技術に関する知見の共有を深化させる有意義な場となりました。

 最後になりますが、全国規模で技術職員が成果を発表し交流する本研究会の開催にあたり、多大なご支援、ご協力をいただきました核融合科学研究会様、ならびに本研究所の研究部、管理部をはじめとする関係各位に、この場を借りて深く御礼申し上げます。

(令和7年度核融合科学研究所技術研究会実行委員長)

坂本研究部長による特別講演
計測・制御技術分科会での口頭発表
活発な議論が行われたポスター発表
施設見学。右はLHD真空容器モデル。