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よくあるご質問(FAQ)
  • 人工の放射線はどんなに微量でも許容できません。
A放射線は、大地、海、大気、宇宙などの自然界のいたるところにあり、人間を含む生物は、日常的にその影響を受けて暮らしています。また、食物等を通じて、体内にも取りこまれています。自然放射線と人工放射線は発生源を区別するための名称で、放射線としては同じなため、生物・植物に対する影響は同じです。
こうした自然放射線の量は、地域や季節、天候等により大きく変動しますが、一人あたりの年間に浴びる自然放射線量は平均で約2.4ミリシーベルトです。一方、人工放射線は医療等で受けますが、1回の胸部レントゲン写真で約0.05ミリシーベルト、胃のX線検査で約0.6ミリシーベルト、X線CTでは約6.9ミリシーベルトの放射線を浴びます。ちなみに、ニューヨークへ飛行機により往復すると、上空における宇宙線の増加により約0.19ミリシーベルトの放射線を浴びます。
 人間の体内にも放射性物質が含まれています。主なものとしては、体重60kgの日本人の場合で、カリウム40が4,000ベクレル、炭素14が2,500ベクレル、セシウム137が20~60ベクレル、トリチウムが50ベクレルなどです。これらの放射性物質により、常に内部被ばくを受けているため、内部被ばくを考える場合には、これら体内に含まれている放射性物質から受ける影響と比べる必要があります。
 人工放射線はしっかりと管理しなければなりませんが、少なくとも自然界の放射線量とその変動、および体内に保有している放射性物質の量による影響を考慮すると、それよりも小さい量であれば、その影響はないと考えられます。
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