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よくあるご質問(FAQ)
  • 重水素実験は初めて行われる実験ですか?
Aいいえ、違います。核融合エネルギーの実現を目指して高温度のプラズマの研究を行っている世界中の実験装置では、標準的な実験として重水素実験が行われており、特別な実験ではありません。アメリカ、イギリス、ドイツ、ロシアなどの欧米では1980年代より、多くの装置で重水素実験が行われており、水素ガスの代わりに重水素ガスを使うことによりプラズマの性能が向上することが確かめられています。日本でも、茨城県那珂市にある日本原子力研究開発機構のJT-60Uという装置で、1991年から約18年間にわたり重水素実験が行われ、それによりプラズマ性能が向上して、数億度を超えるプラズマを実現しました。また、最近では中国や韓国でも核融合プラズマ研究が盛んになってきており、自国に建設した大型装置で重水素実験が行われています。日本のJT-60Uを含めたこれらの装置では、重水素実験に伴いわずかに発生するトリチウムをそのまま放出していますが、それにより環境に問題が生じたことはなく、安全に重水素実験が実施されています。LHDでは、これらの装置と同規模の重水素実験を計画していますが、発生するトリチウムは除去・回収するなど、より高い安全性を確保した安全管理計画をとなっています。
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