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平成22年4月19日

第2回「プラズマ−表面相互作用」国際シンポジウム

 

  大学共同利用機関法人 自然科学研究機構
 

核融合科学研究所

 

 

 平成22年1月18日から20日までの3日間、核融合科学研究所において第2回「プラズマ-表面相互作用」国際シンポジウムが開催されました。このシンポジウムは、第1回「核融合装置における境界制御へのリチウムの応用」国際ワークショップと、第3回「定常核融合装置における周辺プラズマと表面機器相互作用」日韓ワークショップの合同開催として企画されました。参加者は、全体で約50名(国内参加者約20名)、参加国は、アメリカ、中国、韓国、スペイン、イタリア、ロシアでした。特に、リチウムワークショップに関しては、リチウムを用いてプラズマ性能向上を目指している世界の全ての閉じ込め装置から第一線で活躍する研究者が一堂に会して最新の情報を盛り込んだ論文を発表・議論した初めてのワークショップとなりました。
 講演は、全て口頭発表により行われ、発表された論文は、厳正な審査を経て国際的な学術雑誌:Fusion Engineering and Designの特別号に掲載される予定です。なかでも、アメリカ・プリンストンプラズマ物理研究所のNSTX装置からは、プラズマ容器のリチウム被覆によって電子の蓄積エネルギーが約4割上昇、不純物による輻射損失が約8割減少した結果、放電維持時間を約8割も延長できたという画期的な実験結果が報告されました。また、スペインの国立磁場閉じ込め核融合研究所のTJ-II装置でも、プラズマ接触部のリチウム蒸着によりプラズマ性能の改善が確認されたとの報告がありました。
 次回以降の開催予定案として、第2回(2011年)日本、第3回(2013年)イタリア、第4回(2015年)スペイン、第5回(2017年)アメリカ、第6回(2019年)ロシアが、最終日のサマリーセッションの場でワークショップ・プログラム委員会から提案され、全会一致で採択されました。



以上

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