HOME > 研究活動 >> 研究活動状況 >> ヘリカル原型炉を設計する ―より魅力的な核融合発電所を目指して― |
![]() | ||||
平成23年10月24日 ヘリカル原型炉を設計する ―より魅力的な核融合発電所を目指して―
大型ヘリカル装置(LHD)の建設や運転の経験、およびプラズマ実験の成果に基づいて、核融合エネルギーによる定常的な発電を実証する装置として、「ヘリカル原型炉」の設計活動を進めています。今回は、そのヘリカル原型炉の仕様を決めるためのシステム設計研究を紹介します。 将来の核融合発電所は、安全であるとともに、30年以上の長い期間安定して、かつできるだけ安いコストで発電することが求められます。その実現に向けたさまざまな課題をクリアするため、現在進めているLHDによるプラズマ実験、理論シミュレーション研究および工学研究の成果を基にした設計研究が必要です。LHDにおいて核融合発電を見通せるプラズマの高性能化を達成した後には、海辺に核融合発電所の試験施設(原型炉)を建設して、実際に核融合反応によるエネルギーで発電を行うためのさまざまな機器の性能を確認することになります。これはちょうど新幹線の実用化と同じで、まずは在来線の線路と車両を使って段階的に走行速度を上げて試験をし、その結果を受けて実際の営業運転に使うものと同じ線路、架線、信号などをそろえたテストコースを作り、試作車両を用いて速度、耐久性などの確認を行ったことに対応しています。 以上 |