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平成24年2月13日 コアプラズマの熱・粒子輸送の研究 ―プラズマから熱が逃げる原因を調べる―
本年度の大型ヘリカル装置(LHD)のプラズマ実験で行われた研究内容を紹介しています。今回は、温度や密度の高い中心部(コア)のプラズマからどのような仕組みで熱や粒子が逃げるのか、その原因を調べているコアプラズマの熱・粒子輸送に関する研究を紹介します。 将来の核融合発電を実現するためには、1億度を超える高温度のプラズマを閉じ込めなければなりません。そのため、高温高密度の中心部(コア)のプラズマから熱や粒子が逃げるのを如何にして抑えるか、が重要な課題となります。プラズマ中のイオンや電子は磁力線に巻きついて運動するため、磁力線を幾層にも重ね合わせた「カゴ」を作ってプラズマを閉じ込めることが行われています。LHDではこの磁力線のカゴを超伝導の電磁石でドーナツ状に作り、これによって超高温のプラズマを閉じ込めています。しかし、このような磁場に閉じ込められた超高温のプラズマには、大小さまざまな「揺らぎ(ゆらぎ)」と呼ばれる渦のような乱れた波が発生し、これらが原因となって、プラズマコアの熱を吐き出してしまうことがあります。熱や粒子などがある場所からある場所に移ることを「輸送」といいますが、コアプラズマの熱・粒子輸送の研究では、この異常な熱の吐き出しが生ずるような輸送の特性と乱れた波との関係を調べています。 以上 |