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平成24年11月5日 高エネルギー粒子が加熱するプラズマの振る舞い −帯状流−
将来の核融合発電を実現するためには、プラズマを1億度以上に加熱して閉じ込める必要があります。大型ヘリカル装置(LHD)では、プラズマを加熱するために、プラズマ中のイオンや電子よりも大きなエネルギーを持った粒子ビームを外部から入射します。今回は、こうしたプラズマを加熱する高エネルギー粒子がプラズマに及ぼす影響、特に帯状流と呼ばれる流れを介したイオンの振る舞いに関する研究を紹介します。 LHDでは、180kVに加速されて高いエネルギーを持った水素原子の粒子ビームをプラズマに入射して、プラズマを高温に加熱しています。入射された高エネルギー粒子がプラズマ中のイオンや電子と衝突を繰り返すうちに、自らの持つエネルギーを渡して、その結果、プラズマの温度が上昇するわけです。一方、将来の核融合発電所のプラズマでは、核融合反応で生成される高エネルギーのヘリウム粒子がプラズマを加熱して、高温プラズマを維持することになります。このように、高エネルギー粒子は、将来の核融合発電所の性能に大きな影響を与える重要な役割を担っていると考えられています。そのためLHDでは、高エネルギー粒子がプラズマを加熱する役割や、加熱されたイオンや電子の振る舞いについて詳しく調べています。 以上 |