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研究内容 : NBI

プラズマ計測(Plasma Diagnostics)

核融合反応を維持・最適化・核融合炉の炉壁保護のためにはプラズマの診断は欠かせません.特に波動加熱の物理,波動を使ったプラズマ計測、それらを使ったプラズマ閉じ込め改善等の研究を行っています。主な計測器として(ECE, Collective Thomson Scattering, Scintillator Lost Ion Probe, Neutral Particle Analyzer, Heavy Ion Beam Probe)を利用しています。

電子サイクロトロン放射計測(ECE : Electron Cyclotron Emission)
磁場中の電子はサイクロトロン運動をする。その時、電子は電磁波を放射する。ECE計測はその放射された電磁波を計測することにより、電子温度を得ることができる。

協同トムソン散乱計測(CTS : Collective Thomson Scattering)
高温プラズマ中に電磁波を入射すると、プラズマの集団運動により電磁波は散乱される。CTS計測は、その散乱された電磁波を受信することにより、プラズマ中の局所的なイオン速度分布関数を得ることができる。非常に強力な計測装置である。

我々のグループでは世界に先駆けて散乱理論およびその応用計測の確立を目指し、メガワット級の出力を持つジャイロトロンを用いた協同トムソン散乱計測を開始した。77GHz帯のミリ波の散乱波の周波数スペクトルからプラズマ中のイオン・電子分布関数を得ることができる。

協同散乱(CTS)のための受信回路の概略図。プラズマ中の電子・イオン速度分布関数を計測することが可能となる。

図 協同散乱(CTS)のための受信回路の概略図。プラズマ中の電子・イオン速度分布関数を計測することが可能となる。

ECH導波管に取り付けられたCTS受信回路

図 ECH導波管に取り付けられたCTS受信回路

シンチレータ損失イオンプローブ(SLIP : Scintillator Lost Ion Probe)
プラズマの閉じ込め領域から高速イオンが損失してくる。シンチレータの発光分布から損失領域へ飛来する高速イオンのエネルギーとピッチ角を計測することができる。プラズマ中の高速イオン閉じ込めと輸送を解明することができる。 国際熱核融合炉ITER等の核融合炉における計測器開発(耐放射線シンチレータ、光学コンポーネント)を行っている。

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