特定のプロジェクトへのご寄附
「めざせ、地上の太陽」プロジェクト
~究極の耐熱材料をめざして~
プロジェクト概要
現在私たちが使うエネルギーは、主に石油や石炭などの化石燃料によってまかなわれていますが、二酸化炭素排出による地球温暖化やそれに伴う異常気象の発生、燃料資源の枯渇という問題が心配されています。その解決法として注目されているのが、海水中に含まれる資源を燃料とし、温室効果ガスを発生しない核融合エネルギーです。
核融合とは、水素のような軽い原子核どうしがくっついて、ヘリウムなどのより重い原子核に変わることで、くっついたときに非常に大きいエネルギーが出ます。太陽が燃えているのも核融合です。しかし、核融合反応は連鎖反応ではないので、暴走や爆発の危険はありません。核融合研究は地上に小さな太陽を作って、このミニ太陽から出るエネルギーを利用して電気を起こすことを目的としています。
核融合科学研究所には、装置の内部を1億度以上に加熱できる核融合装置があります。本課題では、レーザー加工を施したタングステン複合材料を開発することによって、従来にない耐熱材料を実現します。研究成果は核融合装置の安全性向上、品質向上を通じて、核融合エネルギー実現に貢献します。
具体的内容
核融合装置では、原子核の周りを回っている電子をはぎとった状態(プラズマ)の原子核を磁場のカゴで閉じ込めるとともに、磁場の形を工夫して、磁場の外に出そうなプラズマをダイバータと呼ばれる特別な金属板に導くようにしています。この金属板は、高温のプラズマが直接接触する部分であるため、高い耐熱性と除熱性(熱を外部に逃がす性質)の両立が求められます。

本プロジェクトでは、核融合用タングステン※合金に高強度レーザーを照射して、表面にマイクロ/ナノメートルの大きさの凹凸構造を形成したのち、銅合金との接合を施すことで、接合品質の改善、延いては徐熱性能の飛躍的向上を目指します。また、接合品質・徐熱特性の向上を図るほか、タングステン合金のレーザー加工特性を詳細に調査することで、核融合炉開発におけるレーザー加工技術の適用性を検証します。
寄附金は、研究に必要な実験機器(レーザー光源、光検出器、自動ステージ、光学レンズ、ミラー等)や材料評価費用(電子顕微鏡等の装置利用料)、消耗品、文具・書籍類の購入、学術学会等への参加費、国内海外旅費、論文作成に必要な役務等に使う予定です。
期待される波及効果
本研究で従来にない革新的な放熱材料を実証することによって、近い将来実現する核融合発電の高効率化に貢献できます。また、難加工材料の微細加工が可能になることで、核融合産業におけるレーザー加工の積極的な導入を促す狙いです。核融合応用のほかにも、放熱特性の求められる様々な産業機器(コンピューター、LED等)の高性能化、金属接合技術の高度化などの波及効果が大いに期待できます。
※ 用語解説
タングステン:金属の単体では最も融点が高く、耐熱性の要求される分野で用いられる。炭素と化合すると非常に硬くなる。
身近なものではドリル、切削工具、ルアーなどで使われてます。
- 目標寄附金額
- 5,000,000
- 現在の寄附総額
- 21,000
- 募集期間
2022年10月20日~2025年3月31日
ご支援いただいた皆様
- 個人
- 4名
- 法人・団体
- 0社・団体
プロジェクト代表者

核融合科学研究所 助教
上原 日和
ご寄附の特典
全員
- 感謝状
- 研究所オリジナル文具
100,000円以上
- 感謝状
- 研究所オリジナル文具
- 研究所オリジナル置物
- 研究所見学にご招待
300,000円以上
- 感謝状
- 研究所オリジナル文具
- 研究所オリジナル置物
- 研究所見学にご招待
- 実験装置見学会にご招待
- ご希望の文字等をタングステンプレートにレーザー加工したものをプレゼント
1,000,000円以上
- 感謝状
- 研究所オリジナル文具
- 研究所オリジナル置物
- 研究所見学にご招待
- 実験装置見学会にご招待
- ご希望の文字等をタングステンプレートにレーザー加工したものを3枚プレゼント
- オンライン特別授業
ご寄附の方法
STEP 1
次のいずれかの方法でお申込みをお願いします。
-
WEBで申込む
必要事項をWeb上で入力いただきお申込みください。
-
郵送で申込む
所定様式の「寄附申込書」に必要事項をご記入いただいた上で、核融合科学研究所ビジターセンターへメール又は郵送でお送りください。
STEP 2
後日、納入依頼書等をお送りします。
STEP 3
納入依頼書等に記載の方法で納入をお願いします。
※納入に係る手数料については、本研究所にて負担します。