原子核を操作してエネルギーを取り出す方法には、大きく分けて「核融合」と「核分裂」の2種類があります。どちらの反応でも、反応前の粒子の質量の合計と反応後の質量の合計を比べると、必ず反応後のほうがわずかに軽くなります。この質量の減少は「質量欠損」と呼ばれ、放出されるエネルギーの源となります。
質量がエネルギーに変換されることを明らかにしたのは、アルベルト・アインシュタインです。皆さんもご存じの有名な式 E=mc2 は、この原理を端的に表したものです。ここで、m に質量欠損を、c に光速を代入すれば、放出されるエネルギー E を簡単に計算することができます。