核融合へのとびら

スライド資料

トカマク型核融合炉の基本構造

トカマク型核融合炉の基本構造
解説

原型炉(DEMO炉)とは、実験炉 ITER(イーター)の成果を基に、次の段階として建設される装置であり、核融合エネルギーによって初めて発電を行う装置です。現在、世界各国で原型炉の設計が進められています。

日本で検討が進められている原型炉は、高温の水素ガス(プラズマ)を強力な磁場で閉じ込めるトカマク型と呼ばれる方式を採用しています。

イラストのように、プラズマはドーナツ状をしており、その周囲にはブランケットと真空容器が配置されています。ブランケットはプラズマから放出されるエネルギーを吸収し、熱に変換する装置です。一方、真空容器はプラズマの周囲を真空状態に保つ役割を担います。

プラズマは極めて高温であるため、金属の壁に直接触れないように真空中に浮遊させる必要があります。そのために用いられるのが強力な磁場です。トロイダル磁場コイル、ポロイダル磁場コイル、中心ソレノイドコイルによって、目に見えない磁場の“籠”を形成し、プラズマを閉じ込めます。