核融合へのとびら

スライド資料

核融合炉内の物質の循環

核融合炉内の物質の循環
解説

重水素(D)と三重水素(T)の核融合反応(D-T反応)は、超高温のプラズマの中心部で発生します。この反応で生成されるヘリウム(He)は、プラズマを加熱しながら減速し、最終的に炉の外に排出されます。一方、中性子(n)はプラズマを囲むブランケット(日本語で「毛布」の意味)内のリチウム(Li)に当たり、ヘリウム(He)と三重水素(T)に変わる反応が起こります。変換された三重水素(T)は分離され、燃料として再びプラズマに注入されます。

このため、外部から持ち込む燃料資源は、重水素(D)とリチウム(Li)のみで済みます。重水素(D)もリチウム(Li)も、海水に豊富に含まれているため、フュージョンエネルギーの燃料資源は事実上無尽蔵と言えるでしょう。