
核融合発電と原子力発電では、核反応によって生じるものに大きな違いがあります。
核融合発電では、重水素と三重水素の核融合反応によって、ヘリウム原子核と中性子が生じます。ヘリウムは反応灰としてプラズマから取り除かれます。ヘリウムは放射性ではなく、化学的にも不活性な物質です。一方、中性子はブランケットで熱の取り出しやトリチウムの生産に利用されますが、中性子を受けた炉の構造材の一部は放射化し、放射性廃棄物となります。
一方、原子力発電では、ウランなどの核分裂によってさまざまな核分裂生成物が生じ、使用済燃料には放射能の高い物質が含まれています。原子炉から取り出した使用済燃料は、まず水を使った使用済燃料プールで冷却・貯蔵されます。
日本では、使用済燃料を再処理してウランやプルトニウムを回収し、その際に生じる放射能レベルの高い廃液をガラス固化体として処理します。この高レベル放射性廃棄物は冷却のため一定期間貯蔵した後、地下300 m以上の安定した地層に処分し、長期間にわたって人の生活環境から隔離することになっています。