研究所にはモミジバフウが街路樹として植えられています。今、赤や黄色に紅葉してとても綺麗です。さて、モミジバフウは漢字で「紅葉葉楓」と書きます。「楓」という字は、音読みでフウ、訓読みでカエデと呼びます。だったら、モミジバカエデと呼べばよいではないかという疑問が生まれてきます。ところがそうはいかない事情があります。フウとカエデは種類の異なる別の植物なのです。紅葉した葉はよく似ていますが、実や花は全く違う形をしています。同じ漢字で、音読みと訓読みとで違う植物を指すようになってしまったのです。フウは街路樹に用いられることが多い木なので、これは楓（ふう）だなと思い出しながら、綺麗な紅葉を楽しんでください。