Loading...

核融合科学研究所

女性研究者紹介

放射線測定業務とそのやりがいについて

私は、主に核融合科学研究所敷地内における環境放射線の測定業務、管理区域内の作業環境等に関する測定業務を担当しています。

特に環境放射線測定では、大気降下物、大気浮遊じん等を対象に測定試料を作製し、高純度ゲルマニウム半導体検出器や液体シンチレーション計数装置を用いて測定しています。また、試料採取や測定に使用する機器の保守運用、試料作製や測定の効率改善を目的とした手法の提案開発も行っています。取得したデータは、実験由来の放射性同位体が含まれていないか等に注視し、施設周辺への影響評価を実施します。測定結果の中には、地域への情報公開の観点からホームページに掲載されているものもあります。これまでの測定において、実験に由来する結果は得られていません。

一方、観測されている天然放射性同位体の測定結果は、季節変動が確認されています。これらの変動と敷地内の風向や雨量等のデータを突き合わせたり、全国の環境測定データと比較したりすることで施設周辺の大気循環について考察を進めています。得られた結果は、研究会や学会での発表、雑誌への投稿を行い、社会貢献にも努めています。第24回「環境放射能」研究会では、若手奨励賞を頂きました。

これらの業務は、自分でタイムマネジメント可能という点で働きやすく、また、安全性の確保に重要な役割を果たしている所や、成果が目に見える形で残る所にやりがいを感じています。

写真は、放射線測定のための試料を採取している時のものです。

中田 実希
技術部 計測分析技術課 技術員

技術員/中田 実希