核融合科学研究所

NIFSについて

八戸高専にて講義を行いました六ヶ所研究センター

2024.5.30

昨年度に引き続き、八戸工業高等専門学校(八戸高専)の専攻科1年生科目:エンジニアリングデザインI(EDⅠ)の1コマをいただき、「【未踏への挑戦】核融合エネルギーの実現に向けて」と題した講義を行いました。核融合エネルギーの実現には、非常に多くの要素が必要であること、受講学生さんの興味がある課題も含まれていることなどの紹介から始め、世界で競争・協力して研究がどんどん進展してきていることなどをお話しました。当センターおよびQST(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構)六ヶ所フュージョンエネルギー研究所が所在する六ヶ所村がITER(国際熱核融合実験炉)のサイト候補地であったことや、現在は原型炉に向けてITERを補完する「幅広いアプローチ活動(Broader Approach、BA)」の拠点になっていることなど、八戸高専の学生さんにとっての「地元」が核融合研究の一大拠点になっていることも強調しました。

年度後半は、EDⅠで受講した様々な話題から、学生さんの興味関心に基づいて、学生さん主体で実習を行うEDⅡへと進みます。昨年度は、レアメタルの回収に取り組みたいという学生さんがおられ、QST六ヶ所研究所(当時の名称)と当センターが協力して見学・相談対応をするなどして、廃棄予定パソコンのメモリ(いわゆる“都市鉱山”)から金の回収に成功したという成果が挙がりました。今年度も、核融合研究に関連した実習課題に取り組む学生さんが現れてくれることを期待しています。

このように、当センターでは地域連携を通じた核融合研究への興味関心の喚起にも力を入れています。

講義の冒頭で、核融合技術マップ(内閣府 核融合戦略有識者会議資料)を示しながら、核融合エネルギーの実現には非常に多くの技術要素が必要であることを強調しました。
講義の冒頭で、核融合技術マップ(内閣府 核融合戦略有識者会議資料)を示しながら、核融合エネルギーの実現には非常に多くの技術要素が必要であることを強調しました。