受賞news
本島厳准教授が第9回自然科学研究機構若手研究者賞を受賞
自然科学研究機構では、新しい自然科学分野の創成に熱心に取り組み、成果をあげた優秀な若手研究者を対象として「自然科学研究機構若手研究者賞」を授与しています。本島厳准教授は、「核融合定常プラズマ維持を目指した粒子バランスとその制御に関する研究」の成果に対して、第9回若手研究者賞の受賞が決まりました。6月14日(日) に自然科学研究機構のホームページ上にて『未来エネルギー「超高温核融合プラズマ」を実現する鍵~“水素”の動きを制御する~』というタイトルの受賞記念講演が特別公開されます。講演動画では、本島准教授自ら大型ヘリカル装置(LHD)の真空容器の中に入って研究を紹介しています。是非ご覧になってください。
https://www.nins.jp/site/connection/09wakate.html
核融合発電は、1億度を超える高温プラズマに水素燃料を注入し、注入された水素が高温のイオンとなって核融合反応を起こすことで成立します。イオン化した水素(燃料粒子)は時間の経過とともにプラズマの外に排出され、一部は真空容器の壁の表面に吸蔵されたり、また一部は壁で跳ね返って再びプラズマに戻ったり、さらに一部は真空ポンプによって容器の外に排出されるなど、さまざまな経過を辿ります。つまり燃料粒子を私たちの思い通りに制御することは、予想以上に困難なのです。本島准教授らの研究グループは、水素燃料の制御を容易に、かつ安定的に行うための方法を確立しました。特に、強力な極低温真空ポンプを使い、プラズマに戻る水素を減らすことでプラズマの密度をうまくコントロールすることに成功しました。