核融合科学研究所

News

第13回イーター(ITER)国際スクールを開催次代のエネルギーを担う若手研究者・技術者200名が全世界から結集

2024.11.28

概要

核融合科学研究所は、イーター(ITER※1)機構及びフランスのエクス・マルセイユ大学が主催する第13回イーター国際スクール(13th ITER International School, IIS2024)を、開催国機関として2024年12月9日(月)から一週間、名古屋市において執り行います。

これは、世界各国から核融合科学を志す200人規模の大学院学生及び若手研究者が集まる、核融合研究分野における世界最大級の国際スクールで、日本での開催は、2008年の第2回(福岡)に続き、16年ぶり2回目となります。

今回のIIS2024では、フランスに建設中のITERの最新状況の説明や、核融合プラズマ計測の技術とデータサイエンスへの取り組みに関した講義等が行われます。

会議の初日には、IIS2024開催における主な関係者が一堂に会して、記者発表・質疑応答を行います。

核融合科学研究所(NIFS)は、イーター(ITER)機構及びフランスのエクス・マルセイユ大学が主催する第13回イーター国際スクール(ITER International School、以下IIS)を、開催国機関として2024年12月9日(月)から13日(金)の間、名古屋市において執り行います。 IISは、ITERに参加する世界7極のいずれかの国・地域で毎年開催される、核融合分野で最大規模の国際スクールで、世界各国から200人規模の大学院生、若手研究者などが一堂に会して交流を深め、最新の研究開発や学術動向について専門的に学ぶ場所です。毎年テーマを変えて開催されており、「磁場核融合の計測とデータサイエンス」が今回のメインテーマです。

詳しくは、本スクールWebサイトhttps://iis2024.org/ をご覧ください。

スクールの背景

核融合(フュージョン)エネルギーは、資源が事実上無限で安全かつクリーンであることから、将来のエネルギー源の最も有望な候補となっています。現在の核融合研究は、世界35か国以上に広がる国際コミュニティの共同作業に基づいており、世界7極(日・欧・米・露・中・韓・印)が協力してフランスに建設を進めているITERは核融合科学を進歩させ、商用発電炉への道を切り拓くために不可欠なプロジェクトです。

IISの目的は、核融合分野やITERプロジェクトに関連した研究開発に寄与・貢献できる次世代の若い研究者・技術者を養成して、フュージョンエネルギーの実現という人類の壮大なプロジェクトの世界的な人的基盤を整えることです。IISでは毎回一つのテーマを設定し、それに基づいてITERやフュージョンエネルギー開発に必要な学際的スキルと知見を幅広く習得するための集中講義が組まれています。また、国際的な交流を深めることができるように、世界中から参加者と講師が一堂に会して合宿形式で毎年開校されているのが特長です。

今回開催の概要

今回のIIS2024のテーマは「磁場核融合の計測とデータサイエンス」です。計測は、ITERプロジェクトにおいてフュージョンエネルギー実証を達成するカギであり、幅広い技術の結集です。そして、計測によって得られるデータの高度な解析(データサイエンス)を実施することによって、フュージョンエネルギーの目標を実現に導くことができます。近年、AIや機械学習などデータサイエンスが長足の進歩を見せており、IISでもこれをとりあげ、学際的に取り組みます。

IIS2024では、日本から117名、海外から85名、計202名の学生及び若手の研究者・技術者が集まる予定です。さらに、核融合研究の第一線で活躍する17名の講師を招へいし、集中講義や綿密なネットワーキングが行われます。国内の参加者では、大学や研究機関に加えて、さまざまな民間企業から若手技術者が多数参加する予定で、産学官にわたった核融合コミュニティ拡大の効果も期待されます。

会議の初日に行われる記者発表会では、イーター(ITER)機構やエクス・マルセイユ大学、核融合科学研究所、文部科学省など関係各機関の代表者が概要説明を行い、質疑応答が行われます。

スクール日程及び会場

2024年12月9日(月)~13日(金)

名古屋プライムセントラルタワー(名古屋市西区名駅2丁目27-8)13階 第3・4・5会議室(講義会場)

記者発表会

スクール開催の初日に、以下のとおり記者発表会を行います。

日 時 2024年12月9日(月)午前9時00分~9時30分
場 所 名古屋プライムセントラルタワー 13階 第14会議室
発表者 サドルディン・ベンカダ IIS校長(エクス・マルセイユ大学)、鎌田裕 ITER副機構長、吉田善章 核融合科学研究所長、馬場大輔 文部科学省研究開発戦略官・内閣府参事官、市口勝治 開催国機関委員長
言 語 日本語。但し、日英通訳あり
登 録 取材を希望される報道関係者の事前登録は必要ありません。当日、受付にお越しいただき、入場の手続きを行ってください。会場内で着用いただくバッジに使用するため、名刺をお持ちください。なお入場・取材の際には「自社腕章」を着用明示していただくと共に、取材にあたっては、担当者の指示に従ってください。
  

取材について

IIS2024で行われる各種行事について、記者発表会(詳しくは後段を参照)及び開会式と、初日午前に行われるITER及びNIFS特別講義については、原則撮影自由です。各会場の担当者の指示に従って、行事の妨げにならない範囲で撮影を行ってください。その他の行事については、事前に下記のお問い合わせ先にご連絡ください。

講師や出席者等への個別取材につきましては、事前の了解が必要ですので、ご留意をお願いいたします。

12月9日(初日)の主な行事予定

午前 9時00分 … 記者発表会(会場:第14会議室)

午前 9時00分 … 開場、参加者受付開始

午前 10時00分 … 開会式(会場:第3・4・5会議室)

午前 10時30分 … ITER特別講義(鎌田 裕 ITER副機構長)

午前 11時00分 … NIFS特別講義(吉田善章 NIFS所長)

※ 記者発表会は日本語、日英通訳あり。それ以外は英語にて実施予定です。

※ スケジュールの詳細については、別紙をご覧ください。

【用語解説】

※1 イーター(ITER)… 国際熱核融合実験炉(International Thermonuclear Experimental Reactor)の装置略称であり、そのプロジェクト母体として国際協定によりITER機構(ITER Organization)が2007年に国際機関として設立された。目下、フランス南部に建設中。

IIS2024 主要スケジュール

【本件のお問い合わせ先】
  • 大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所
    管理部 総務企画課 対外協力係
    t
このページをシェアする