Fusion Science Seminar

Fusion Science Seminar

第8回 Fusion Science Seminar では、本研究所の名誉教授であり、我が国の学術研究を牽引されてきた佐藤哲也先生および伊藤公孝先生をお迎えし、「未来を見る望遠鏡 〜 ポスト地球シミュレータ計画」（佐藤哲也先生）、「LHD, for What, and What beyond ー 学術研究の大型プロジェクトの未来を拓く」（伊藤公孝先生）と題してご講演いただきます。

本講演は、研究所の将来の研究のあり方について、長年研究所を支えてこられたお二人から“強いご要望”として届けられる貴重なメッセージの場です。研究所の進むべき方向をともに考える機会として、所員の皆さまにはぜひともご参加いただきたく、心よりお待ちしております。

なお、本Webページに掲載の講演資料には、先生方のお考えが明快に示されております。事前にご一読いただき、講演への理解を一層深めていただければ幸いです。

オンライン参加登録方法

※対面参加、オンライン参加に関わらず、Zoomの事前登録をお願いします。
下記にて事前登録を行った後、接続URLとパスコードが、電子メールにて配信されます。
登録はこちらから。

日時

2025年7月7日（月）13:00-16:00

場所

核融合科学研究所 管理福利棟４階第一会議室 / Zoom（ハイブリッド開催）

講師
講演タイトル

佐藤哲也先生（核融合科学研究所名誉教授）
「未来を見る望遠鏡 〜 ポスト地球シミュレータ計画」
伊藤公孝先生（中部大学 顧問、核融合科学研究所名誉教授）
「LHD, for What, and What beyond - 学術研究の大型プロジェクトの未来を拓く -」

講演概要

佐藤哲也先生   講演資料１ 講演資料２
核融合科学研究所は今こそ再生した学術研究体制（仏像）に魂を吹き込む時来たりである。私の話は研究所に活性化の息吹を吹き込むことである。例えば、研究所は理論・シミュレーション研究センターを消滅させ、生み出した数々の新しい学術的知見を忘れ去っている。特に、マクロ界とミクロ界を自己無撞着に繋ぐ連結階層アルゴリズム（MMI）の発想である。この発想は研究所を未来に大きく羽ばたかせる「未来を見る望遠鏡」の実現を彷彿とさせている。セミナーではそのプロジェクトの意義を科学及び研究所の歴史的背景に立って詳しく説明し、研究者の皆さんの活性化を促したい。
伊藤公孝先生
核融合科学の研究者は岐路に立っている。フロンティア事業としてのLHD計画はすでに終了し、2025年度のプラズマ実験が最終になる。核融合科学研究を今後どのように推進するか？
この問いに答えるべくLHDの歴史から学ぶことは多い。核融合科学の発展という視点に立ちLHDとは何であったのかを描き、その中に生まれた思索と研究潮流の意味を説明する。実験研究の立場から核融合科学の未来を拓く道について述べる。

講師略歴

佐藤哲也先生
1967年 京都大学大学院工学研究科電子工学専攻博士課程中退（工学博士、1969年）
1967年 京都大学理学部物理第一教室助手
1974年 東京大学理学部地球物理研究施設助教授
1980年 広島大学核融合理論研究センター教授
1988年-1989年 名古屋大学核融合研究所（仮称）創設準備室教授（兼任）
1989年 核融合科学研究所教授、理論・シミュレーション研究センター長：1995年-2001年 企画調整官
2002年 地球シミュレータセンター長(JAMSTEC)
2009年 兵庫県立大学教授（大学院研究科創設準備室）
2011年 同 教授、シミュレーション学研究科長
核融合科学研究所名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、兵庫県立大学名誉教授
その他の活動
1971年-1972年 NRC-NAS Resident Research Associate at NOAA, Boulder, USA
1972年-1973年 Alexander Von-Humboldt Stipendiat at MPI, Garching, Germany
1979年-1980年 Visiting Scientist of PPPL, Prinston University, USA
1980年-1980年 Research Associate of Bell Telephone Laboratory, Murray Hill, USA
1981年-1985年 Consultant of Institute of Geophysics and Planetary Physics, UCLA, USA
1983年-1986年 名古屋大学空電研究所教授（兼任）
1983年-1986年 宇宙科学研究所客員教授
1989年-2001年 日米核融合科学技術協力事業Executive Secretary
2003年-2006年 Policy Board Member of National Energy Research Scientific Computing Center（NERSC) , USA
2004年-2020年 自然科学研究機構教育研究評議員
2006年-2020年 日本学術会議連携会員
2007年-2011年 Scientific Advisory Board Member for IHPC, Singapore
受賞歴
1975年 田中館賞（日本地球電磁気学会）
1986年 第32回仁科記念賞
2014年 ベオグラード大学名誉博士号
等
伊藤公孝先生
1979年 東京大学大学院理学系研究科物理学専門課程博士課程修了(理学博士)
1979年 日本原子力研究所 特別研究生
1979年 同 研究員
1985年 京都大学 ヘリオトロン核融合研究センター助教授
1989年 文部省核融合科学研究所助教授(改組転換に基づく配置換)
1995年 同 教授（2017年3月まで）
1990年 同 理論・データ解析研究系研究主幹（2003年3月まで）
2006年 自然科学研究機構核融合科学研究所フェロー
2017年 中部大学 特任教授（2023年3月まで）
2021年 同 総長補佐（2025年3月まで）
2023年 同 顧問（卓越教授）
核融合科学研究所名誉教授
その他の活動
1995年-2001年 マックスプランク・プラズマ物理学研究所（ドイツ）、member of Fachbeirat
2006年 日本学術会議連携会員（現在に至る）
2007年 国際熱核融合実験炉 科学技術諮問委員会 委員（2010年まで）
2019年 (公）仁科記念財団理事（2023年まで）、同監事（2023年より現在に至る）
受賞歴
1993年 第39回仁科記念賞
1996年 第10回日本IBM科学賞
1998年 Humboldt Research Award （フンボルト財団、ドイツ）
2003年 英国物理学会フェロー
2006年 文部科学大臣表彰科学技術賞
等

タイムテーブル

13:00-13:10	所長挨拶、講師紹介
13:10-14:10	講演「LHD, for What, and What beyond - 学術研究の大型プロジェクトの未来を拓く -」（伊藤公孝先生）
14:10-15:10	講演「未来を見る望遠鏡 〜 ポスト地球シミュレータ計画」（佐藤哲也先生）
15:10-16:00	総合討論

使用言語

講演：日本語、講演資料：日本語

参加費

無料

お問い合わせ

主催：核融合科学研究所

核融合科学研究所 学術企画委員会 担当 大谷 寛明
E-Mail: nifs-meeting[@]nifs.ac.jp（送信時は[ ]を外してください）