核融合科学研究所

大学院・教育

研修プログラム高等学校・大学等との教育連携

内容

  • 事前講義:研究者が核融合の基礎と核融合発電あるいは各専門分野の研究についての講義をします。
  • 施設見学:研究者等が研究所の主要な施設を案内します。
  • 実習:以下の実習項目により研究者が実習指導を行います。研究者との対話を重視するために少人数(最大15名程度)で行います。実験機器に実際に触れたり、自分で機器を操作して実験を体験できるものもあります。

核融合研究は総合科学であり、様々な分野の最先端技術によって支えられています。従って、プラズマ科学を中心にかなり広い分野に及んでおり、皆様の興味を引き出せるものと考えています。

対象:高等学校の生徒

(2024年2月5日更新)

実習項目
(担当指導員)
内容 詳細内容
(1) 磁場中のプラズマの動き
(釼持 尚輝・矢内 亮馬)
磁場中のプラズマの運動についての理論を学び、実験装置を用いて磁場中での電子の動きを観察することで、磁化プラズマの性質と磁場閉じ込め核融合の原理についての理解を深める。
(2) プラズマの電気計測
(吉村 信次)
HYPER-Iという実際の実験装置に計測用の電極を入れてプラズマの電気的性質を調べる。また、プラズマがつくる電圧を利用して模型の電車を走らせる実験を行う。
(3) プラズマ閉じ込め模擬実験
(中野 治久・吉沼 幹朗)
鍋を用いたユニークな水の対流実験を行ない、温度差をつけるための工夫を通して、プラズマ中心温度を上げるための模擬実験を体験してもらう。
(4) 真空
(鈴木 千尋・川本 靖子・矢嶋 美幸)
真空装置を用いて真空状態を作り、大気と真空の違いを説明すると共に、圧力、音の伝搬、空気抵抗、水の氷結などについて分かりやすく実演する。
(5) コンピューターシミュレーション
(菅野 龍太郎・石﨑 龍一)
コンピューターシミュレーションの簡単な例を紹介し、パソコンを用いたシミュレーションの威力を実感してもらう。また、スーパーコンピューターとの比較により、最新の計算技術の進歩を知ってもらう。
(担当指導員により実習内容が異なります。)

(6) 低温の世界への招待
(平野 直樹・濱口 真司・小野寺 優太)
生活に欠かせない低温を作るための原理について説明した上で、人力で低温を作る実験を通じてどこまで温度が下げられるかを体験する。また、半導体素子や磁石を使っても温度が下がることを経験する。
(7) 電子顕微鏡
(能登 裕之・浜地 志憲)
電子顕微鏡のしくみと材料のミクロな組織について説明すると共に、実際に核融合炉材料の電子顕微鏡によるビジュアル的な組織観察を実施する。
(8) バーチャルリアリティ
(大谷 寛明)
簡単には中に入れない大型ヘリカル装置の真空容器内部や、目で見ることができないプラズマ粒子の運動や閉じ込め磁場の様子をバーチャルリアリティ装置で再現し、バーチャルリアリティの可能性について考える。
【連絡先】

核融合科学研究所 教育連携事務担当
電話:(0572)58-2046 又は 2042
E-mail:kyoiku-renkei★nifs.ac.jp (★を@に変更して送信してください)